円頓寺ぶらり散歩

2013年9月2日   

『円頓寺』

事務所からは自転車で数十分の距離にある円頓寺。
NAMO.のイベントが円頓寺で開催される予定なのにもかかわらず、
実はまだ行ったことがなかった僕。
なので行ってきました、自転車で。

th_DSC_0409

「円頓寺」という文字が見えてくることを期待していたのに、一向に着きません。挫けそうになったので、橋の上で少し休憩。
なんとなく隣の橋の写真を撮りましたが、そこが円頓寺商店街の入り口、五條橋でした。
 

th_DSC_0410

少し大回りをして、円頓寺商店街と円頓寺本町商店街の両端の交差点へ。
そこで待望の「円頓寺」の文字発見。
まずは、円頓寺本町商店街を探索することにしました。

th_DSC_0433

入り口には大きく「円頓寺本町」の文字が。
一歩足を踏み入れた瞬間、どこか物懐かしさを感じました。
大きなショッピングモールが1つあれば、食べ物も、雑貨も、洋服も全て揃ってしまう世の中ですが、
クリーニング店や、シャツ屋さんなどが建ち並ぶこの商店街からは、人々の生活が垣間見えるようで、なんだか温かい気持ちになりました。

th_DSC_0440

th_DSC_0458

そのひとつひとつのお店に目を向けてみると、個人的に”ツボ”なお店が。
看板から歴史を感じることができたりして、見ているだけでも楽しむことができました。

th_DSC_0443

th_DSC_0488

ふと上を見上げると、ドラ◯もんなどのハリボテが。
これは、円頓寺で毎年夏に行われている七夕まつりの名物で、毎年様々なハリボテがつくられて飾られているんだそうです。

さて、さきほどの「円頓寺」交差点に戻ってくると、あるものを発見。

th_DSC_0562

徳川家康。

th_DSC_0567

織田信長。

th_DSC_0586

豊臣秀吉。

th_DSC_0554

黄門様?!

これは、地元の人が「地域の役に立ちたい」という思いから、商店街に寄贈したものなんだそうです。
日本美術専門学校に依頼して制作されたもので、4体合わせると数百万円の制作費がかかったとのこと。
三英傑は愛知にゆかりがあるので分かりますが、なぜ4体目が黄門様なんだろうと疑問に思いました。
いろいろと調べてみると、寄贈した人が黄門様のことを「好きだったから」という理由で制作されたんだとか。他にも、前田利家や徳川吉宗をつくる案があったのですが、時間が足りず泣く泣く黄門様に絞ったんだそうです。
4体とも完成度が高く、目立つ存在なので、ぜひ見に行ってみてはいかがでしょうか。

次に円頓寺商店街を回ってみました。

th_DSC_0421

th_DSC_0591

商店街の様子は、本町商店街と似通っています。
人通りはそんなに多くないですが、地元の人同士がお店の前で世間話をしている姿なんかは、見ていてほっこりしました。

本町商店街にもあった張りぼてはこちらにもありました。
これはエッフェル塔でしょうか。

th_DSC_0606

手前のお店と比較すると、あら不思議。

th_DSC_0601

フランスに早変わり!
(よく見ると手前のお店は“イタリアン”バールですね、むむむ)

このお店もそうですが、カフェやバーなどもあり、若者が集まるような場所がいくつかあったので、夜になるとまた違った姿が見れるのかな、と妄想。

さて、五條橋の手前まで来て、路地裏に曲がると、そこには「四間道」がありました。ここは、名古屋市の街並み保存地区に指定されている場所で、木造建築の趣きのある建物が多いところでした。

th_DSC_0671

「四間道」は、元禄13年の大火事の後、防火の目的や商業活動のため、道幅を4間(約7メートル)に広げたことからこの名前がついたと言われています。四間道をはさんで東側には石垣の上に土蔵、西側には町家が建ち並ぶ独特な景観は1740年ごろに形成された、とのことです。

th_DSC_0682

古い建物をそのまま再活用しているお店が多く、風情を乱すことなく上手く調和しているところが素敵でした。

th_DSC_0692

さらに奥に進んでみると、屋根の上に小さな部屋のようなものがある家を発見。

th_DSC_0696

近くにあった説明文によると、築200年とのこと。屋根の上にあるのは「屋根神様」と呼ばれるもので、この地方独特の風習。
津島神社・秋葉神社・熱田神宮の三社を祀り、そのお祀りは今も続いているんだそう。

このような建物が残っていることに感激しつつ、この日の円頓寺探検はとりあえず終了。

この日感じたことは、商店街の暖かさ。
前述した通り、ショッピングモールがあれば何でも揃います。
一昔前の商店街もそんな位置づけだったのかも、と考えてみると、
「あの商店街に行けば、○○があるわ」
なんて会話があちらこちらでされていたんだろうな〜と、また妄想してみたり。

ただ、ショッピングモールと商店街との大きな違いは、人と人とのコミュニケーションだと感じました。
これは僕のイメージなんですが、
「ああ、また来てくれたね」
「今日は暑いね」
なんてやりとりがあって、今の世の中よりも、人と人との関係が密だったのかもって。

この日は実際にコミュニケーションをとれなかったですが、
商店街の一番の魅力は「人との関わり」なんだろうなあと再確認しました。

四間道で感じたことといえば、
名古屋なのに名古屋っぽくない風情漂う場所だということ。

四間道に訪れる人が楽しめるような環境に整えつつ、
古き良き風景はそのまま継承していこうという姿勢がこの通りからは感じることができました。
円頓寺商店街の取り組みに感銘を受けました。

この商店街が持っている良さを活かしつつ、街育てのきっかけをつくっていければ、と思います。

th_DSC_0743


大きな地図で見る


facebook

twitter

form

やっとかめ文化祭

City of Nagoya